2004年09月20日

番組ガイド:「ギデオン警部 非情の街」「ハードボイルド 非情の街」

gideon001.jpg ←ジョン・グレグソン

西部劇でおなじみのジョン・フォード監督には唯一のミステリ映画がある。1959年にイギリスで撮影した『ギデオン』である。J・J・マリックによる警察小説の名作[ギデオンの一日]の映画化で少女殺し、麻薬、現金強奪と次々と発生する事件に対処するロンドン警視庁のギデオン警視の多忙な一日を描いている。適度なユーモアとアクションの見せ場もあり英米では評判になったが、ギデオンものの翻訳自体が出ていなかった日本では興行的に問題ありと判断した映画会社がオクラ入りにしたのである。その後、関係者の尽力もあって1977年になって初めて公開された。したがって日本での知名度は低いが[87分署]や[マルティン・ペック]など警察小説のに先駆けとなる作品である。1964年に「電撃スパイ作戦」のモンティ・バーマンと「セイント」のロバート・S・ベイカーがプロデュースし、ITCが制作したのが「ギデオン警部 非情の街」 Gideon's Way である。イギリスではATVから放映され、アメリカでは Gideon CID のタイトルでシンジケーション局で放映された。日本では1969年にテレビ東京から全26話が放映された60分のポリスアクションドラマで「ハードボイルド 非情の街」の別題もある。ロンドン警視庁犯罪捜査部(CID)部長であるギデオン警視とキーン主任警視がドイツ大統領爆殺計画やストレンジウェイ刑務所脱獄事件などの難事件に挑んでいく物語で、原作同様にギデオンと妻ケイトとの夫婦愛も並行して描いています。モンティ・バーマンとロバート・S・ベイカーのその後の作品群に比べると地味なつくりではありますが、イギリスのポリスアクションドラマを語る上ではずせない番組といえます。

CAST:
ギデオン警視(ジョン・グレグソン)
デビッド・キーン主任警視(アレキサンダー・ダビオン)
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