2005年01月28日

番組ガイド:「弁護士ペリー・メイスン」「新・弁護士ペリー・メイスン物語」

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「弁護士ペリー・メイスン」は1957〜66年までCBSで9シーズン放映され、日本では1959年からフジテレビ、TBS、テレビ朝日とテレビ局を変更して放映された60分の弁護士ドラマである。推理作家E・S・ガードナーの"ペリー・メイスン・シリーズ"の映画化作品はこれまでにもありましたが、レイモンド・バーの「弁護士ペリー・メイスン」は、今でも最高の弁護士ドラマと云われています。これはガードナー自身が制作に関わり、彼のチェックを受けOKが出た脚本のみが映像化されているためドラマの質が高かったからです。また、『裏窓』など悪役が多かったバーにとっても俳優としての当たり役となりました。決断力と行動力に富むロサンゼルスの刑事弁護士ペリー・メイスンが有能な秘書デラ・ストリートと腕利き調査員ポール・ドレイクの協力で無実の罪に問われていた依頼人を救うべく活躍する物語。毎回、事件の発生から法廷で裁かれるまでを描いており、デラの情報収集+ポールの着実な調査+メイスンの巧みな法廷戦術で最後に真犯人が暴かれます。ロス市警のトラッグ警部やドラム警部、好敵手=ハミルトン・バーガー検事との駆け合いも楽しみでした。全部で271エピソードのうち、最終回のみカラーで撮影されており、判事に扮したガードナーがゲスト出演しています。

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CAST:
ペリー・メイスン(レイモンド・バー):佐藤英夫→若山弦蔵
デラ・ストリート(バーバラ・ヘイル):藤野節子→佐野タダ枝→瀬能礼子
ポール・ドレイク(ウィリアム・ホッパー):松宮五郎→北村憲司郎→中村正
ハミルトン・バーガー検事(ウィリアム・トールマン)
ドラム警部(リチャード・アンダーソン)
トラッグ警部(レイ・コリンズ)

1973年9月にCBSは"ペリー・メイスン"の復活をはかり「パパのオヤジは30才」のモンテ・マーカムをペリー・メイスン役に起用した60分の「The New Adventures of Perry Mason」をスタートさせました。キャストの若返りはともかく「刑事コロンボ」以降じっくりミステリドラマを堪能したい視聴者も出てきた頃にテンポが早く、ありきたりなストーリー、簡潔すぎる法廷場面で描いた「The New Adventures of Perry Mason」は旧作と比べてあまりに軽すぎたのか視聴者には不評で13エピソードでキャンセルとなりました。日本では未放映です。

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CAST:
Perry Mason (Monte Markham)
Della Street (Sharon Acker)
Paul Drake (Albert Stratton)
Hamilton Burger (Harry Guardino)
Dane Clark (Lt. Arthur Tragg)

1985年にCBSはレイモンド・バー主演によるTVムービーで再度"ペリー・メイスン"の復活を目指しました。CBSからの出演オファーに対し、レイモンド・バーは、デラ・ストリート役でバーバラ・ヘイルが出演するならとの条件付きで承諾しました。ポール・ドレイク役のウィリアム・ホッパーがすでに故人のため、ポール・ドレイク・ジュニア役で「アメリカン・ヒーロー」でおなじみのウィリアム・カット(バーバラ・ヘイルの息子)が参加しました。TVムービー Perry Mason Returns は、視聴者に大好評で迎えられ「刑事コロンボ」と同様に年に数本が制作されるTVムービー・シリーズとなりました。日本ではビデオリリースが先行し Perry Mason Returns は「ペリー・メイスン1 弁護士に薔薇を! 」のタイトルで発売されました。NHK−BS2では「新・弁護士ペリー・メイスン物語」としてスタートし、 Perry Mason Returns は[愛と欲望の行方]のタイトルで放映されました。[密室の弁論]からはウィリアム・カットに代わってウィリアム・R・モーゼス扮する調査員ケン・マランスキーが登場しました。番組はレイモンド・バーの遺作となった[殺意の口紅]まで26エピソードが制作されました。

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CAST:
ペリー・メイスン(レイモンド・バー):鈴木瑞穂
デラ・ストリート(バーバラ・ヘイル):藤波京子
ポール・ドレイク・ジュニア(ウィリアム・カット):堀秀行
ケン・マランスキー(ウィリアム・R・モーゼス):安原義人

レイモンド・バーの死去に伴い、番組の存続を迫られたCBSは、ペリー・メイスン不在のまま(バーの代役は投入しない)別のキャラクターを投入して番組を続行しました。1993年に「A Perry Mason Mystery: The Case of the Wicked Wives」が放映されました。メイスンがワシントンへ行って留守の間を、ポール・ソルビーノ(ミラ・ソルビーノの父)扮するメイスンの友人アントニー・カルーソーがケンやデラを助けて活躍する物語になっています。

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CAST:
Anthony Caruso (Paul Sorvino)
Della Street (Barbara Hale)
Ken Malansky (William R. Moses)

1994年の「A Perry Mason Mystery: The Case of the Lethal Lifestyle」からはハル・ホルブリック扮する有名な弁護士で大農場経営者でもあるビル・マッケンジーがケンやデラに協力する設定になり「A Perry Mason Mystery: The Case of the Grimacing Governor」「A Perry Mason Mystery: The Case of the Jealous Jokester」と3本が制作されました。「A Perry Mason Mystery」は日本では未放映です。

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CAST:
William McKenzie (Hal Holbrook)
Della Street (Barbara Hale)
Ken Malansky (William R. Moses)

ビデオ&DVD情報:
「ペリー・メイスン1/弁護士に薔薇を! 」(国内版VHS)
「ペリー・メイスン2/振り向くなシスター」(国内版VHS)
「ペリー・メイスン3/テレビを撃て! 」(国内版VHS)
「ペリー・メイスン/悪霊の棲むホテル」(国内版VHS)
「新・弁護士ペリー・メイスン/過去からの脅迫」(国内版VHS)
「新・弁護士ペリー・メイスン/追憶の影」(国内版VHS)
posted by Rambaldi at 02:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 番組ガイド:弁護士・検事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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